192.168.1.0/24 を /26 で4つに分割すると、それぞれのサブネットの範囲は自分で計算できますか? そして、その計算結果を実機にどう設定しますか?
マジックナンバー方式(256−マスク値)で計算した4つのサブネットを、今回はルータとスイッチを使って実際に構築します。IOSコマンドもすでに習っているので、CLIで進めていきましょう。
この演習でできるようになること
/24を/26で4分割したときの各サブネットの範囲を計算し、ルータのインターフェースに設定できる- ルータの物理インターフェースにIOSコマンドでIPアドレスを設定し、有効化できる
- 異なるサブネットに属するPC同士が、ルータ経由で疎通することを確認できる
使用トポロジ
ルータ(Router 2911)1台に、Switch 2960を2台接続し、それぞれのスイッチにPCを1台ずつ接続します。192.168.1.0/24 を /26 で4分割すると、192.168.1.0/26(.0〜.63)、192.168.1.64/26(.64〜.127)、192.168.1.128/26(.128〜.191)、192.168.1.192/26(.192〜.255)の4つのサブネットができます。このうち2つのサブネットをルータの2つの物理インターフェースに割り当て、それぞれの配下にPCを1台ずつ配置します。
準備
- Router 2911を1台、Switch 2960を2台、PC-PTを2台配置します。
- ルータの
GigabitEthernet0/0とSwitch0を、GigabitEthernet0/1とSwitch1を、それぞれストレートケーブルで接続します。 - Switch0とPC0、Switch1とPC1を、それぞれストレートケーブルで接続します。
- ルータの電源が入っていない場合は、物理タブから電源をオンにします。
手順
- ルータをクリックし、「CLI」タブを開きます。
- 特権EXECモードとグローバルコンフィギュレーションモードに入ります。
Router> enable
Router# configure terminal
- 1つ目のインターフェースに、1つ目のサブネット(
192.168.1.0/26)のネットワークアドレスに続く最初の使用可能なアドレスを設定します。
Router(config)# interface GigabitEthernet0/0
Router(config-if)# ip address 192.168.1.1 255.255.255.192
Router(config-if)# no shutdown
Router(config-if)# exit
- 2つ目のインターフェースに、2つ目のサブネット(
192.168.1.64/26)のアドレスを設定します。
Router(config)# interface GigabitEthernet0/1
Router(config-if)# ip address 192.168.1.65 255.255.255.192
Router(config-if)# no shutdown
Router(config-if)# exit
- PC0のIP Configurationで、IP Address
192.168.1.2、Subnet Mask255.255.255.192、Default Gateway192.168.1.1を設定します。 - PC1のIP Configurationで、IP Address
192.168.1.66、Subnet Mask255.255.255.192、Default Gateway192.168.1.65を設定します。 - PC0のCommand Promptから
ping 192.168.1.66を実行し、異なるサブネット同士がルータ経由で疎通することを確認します。
確認
ルータ側で show ip interface brief を実行し、2つのインターフェースが有効化されていることを確認します。
Router# show ip interface brief
Interface IP-Address OK? Method Status Protocol
GigabitEthernet0/0 192.168.1.1 YES manual up up
GigabitEthernet0/1 192.168.1.65 YES manual up up
PC0からPC1へのpingは、ルータのルーティングを経由して成功します。
Pinging 192.168.1.66 with 32 bytes of data:
Reply from 192.168.1.66: bytes=32 time=2ms TTL=127
Reply from 192.168.1.66: bytes=32 time=1ms TTL=127
Reply from 192.168.1.66: bytes=32 time=1ms TTL=127
Reply from 192.168.1.66: bytes=32 time=1ms TTL=127
Ping statistics for 192.168.1.66:
Packets: Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss)
TTLが127(PC同士の直結時の128より1少ない)になっている点に注目してください。ルータを1台経由したことでTTLが1減っており、これがルーティングされた証拠のひとつです。
合格チェックリスト
192.168.1.0/24を/26で4分割したときの範囲を正しく計算できた- ルータの2つのインターフェースに、それぞれ異なるサブネットのアドレスを
no shutdown込みで設定できた - 各PCのデフォルトゲートウェイに、対応するルータインターフェースのアドレスを設定した
show ip interface briefで両インターフェースがup / upになっている- 異なるサブネットのPC同士でpingが成功する
つまずきポイント
ひとつめは、サブネットマスクをプレフィックス長のまま入力してしまうことです。ip address コマンドの第2引数は /26 ではなく 255.255.255.192 のようにドット付き10進で入力する必要があります。
ふたつめは、PCのデフォルトゲートウェイの設定漏れです。異なるサブネット宛ての通信は、PCが「自分のネットワーク外だ」と判断した時点でデフォルトゲートウェイ(ルータのインターフェース)に転送します。ゲートウェイが未設定だと、サブネットマスクやIPアドレスが正しくてもping が失敗します。
みっつめは、no shutdown の実行忘れです。2つのインターフェースのうち片方だけno shutdownを忘れると、そちらのサブネットだけ通信できず、原因の切り分けに時間がかかります。show ip interface brief で両方がup/upになっているか必ず確認しましょう。
192.168.1.0/24 を /26 で4分割したとき、3つ目のサブネットのネットワークアドレスはどれでしょう?
答えを見る
192.168.1.128 です。マジックナンバーは 256−192=64 なので、サブネットは 192.168.1.0、192.168.1.64、192.168.1.128、192.168.1.192 の64区切りで並びます。3つ目は 192.168.1.128/26(有効ホスト範囲 192.168.1.129〜192.168.1.190)です。
計算で求めたサブネットが、ちゃんとルータのインターフェースとして生き、PC同士がルータ経由で話せるようになる——これがサブネッティングの最終ゴールだよ。TTLが1減っているのも、ルーティングされた証拠として覚えておいてね。次はIPv4を離れて、いよいよIPv6の世界に入っていくよ。