ARP(アープ)コマンドについて学んでいきましょう。
ARP(Address Resolution Protocol:アドレス解決プロトコル)とは、IPアドレスからMACアドレスを取得するためのプロトコルです。
プロトコルは、決まりごと・ルールのように解釈してください。
この講座の学習ポイント
- ARPコマンド
- ARPテーブル
引き続き、「パケットトレーサ」というアプリを使って、コマンドの動きを確認していきます。前回同様、こちらのネットワーク環境でお話を進めていきます。

PC「192.168.11.2」から、デフォルトゲートウェイとなるルーター、そして各3台のマシンには、既に第15講で行った pingコマンド で接続確認をしています。
ただし、今回はPC「192.168.11.5」だけは pingコマンド で通信を確認していません。

pingコマンドを実行して、準備完了。
コマンドプロンプトで、以下のコマンドを入力してみます。
> arp -a
arp の後ろに半角スペースが入ります

このコマンドを実行すると、ARPテーブルの内容が表示されます。ARPテーブルとは、自分が知っているIPアドレスとMACアドレスの一覧表です。
表示された結果を見てみましょう。こちらがARPテーブルです。

キャプチャ内の「Physical Address」がMACアドレスのことを指していて、こちらはパケットトレーサ上での表示です。実際のコマンドプロンプトでは、MACアドレスは2桁ずつ区切られた表示されます。
【MACアドレス例】00:10:11:27:1e:01
PC「192.168.11.5」 は、まだ接続確認をしていないため、ARPテーブルに載りません。
それでは、pingコマンドでPC「192.168.11.5」に挨拶をしてみましょう。

再度、ARPコマンドで一覧表を表示します。

これで無事にPC「192.168.11.2」のマシンが、PC「192.168.11.5」のIPアドレスに紐づいているMACアドレスを認識することができました。
あくまでARPコマンドというのは、自分が知っているものだけ表示されます。
接続されているすべてのパソコンやネットワーク機器が、ARPコマンドで一発表示されるわけではないのでご注意ください。
ARPが必要な理由は、ネットワーク通信の仕組みにあります。
- データを送信する際、最初に指定するのはIPアドレスです
- しかし、実際のデータ転送にはMACアドレスが必要です。IPアドレスだけでは最後のゴール地点までは届きません。イメージとして、IPアドレスからマンションの所在地はわかったけど、部屋番号がわからないといった関係性です
- ARPを使うことで、IPアドレスに対応しているMACアドレスを取得できます。住所「192.168.11.5」は「00:0d:bd:90:72:1b」さんだ! といった具合です
- これにより、正確なデータ転送がネットワーク端末同士で可能になります。
通信できない機器のMACアドレスが表示されない場合、その機器に問題がある可能性があります。また、不正なMACアドレスが表示される場合、ネットワーク上にセキュリティ上の問題がある可能性があります。
第16講のまとめ
コマンドプロンプトからARPテーブルを見に行くことで、いつも使っているルーターのMACアドレスを確認することがわかりました。
MACアドレスは覚えづらいアドレスでもありますが、特に家庭用ルーターなどのMACアドレスはしっかりと覚えておくことが重要です。

