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Security

デジタル署名

Yujiro Sakaki

公開鍵暗号方式に続いて、今回は「デジタル署名」について学習します。

デジタル署名は、送信者が誰であるかを確認し、データが改ざんされていないことを保証するための技術です。

この講座の学習ポイント
  • デジタル署名

第22講

デジタル署名

デジタルデータに対して「署名」を行い、そのデータが正しい送信者から送られ、改ざんされていないことを証明するための技術です。

デジタル署名は、以下のようにして行われます。

  1. ハッシュ生成
    • メッセージやファイルから「ハッシュ」と呼ばれる固定長のデータを生成します。これは、そのメッセージの「指紋」のようなものです
  2. 署名生成
    • 送信者は、ハッシュを秘密鍵で暗号化します。これが「デジタル署名」です
  3. 署名の添付
    • 生成されたデジタル署名を元のメッセージに添付して、受信者に送ります
  4. 署名の検証
    • 受信者は、送信者の公開鍵を使ってデジタル署名を検証し、メッセージが改ざんされていないかを確認します。また、公開鍵を使って復号できれば、送信者が誰であるかを確認できます

それでは、また図で見ていきましょう。

役割分担
  • 送信者:ゆみちゃん
  • 受信者:かよちゃん
  • 脅威アクター:ハッキングさえちゃん

図① 平文のメッセージをハッシュ化

図② 秘密の鍵でハッシュ値を暗号化(デジタル署名)

図③ 公開鍵とメッセージを送信

図④ 公開鍵で復号し、ハッシュ値を確認

図⑤ ゆみちゃんのハッシュ値と一致していればOK

図⑥ ハッシュ値が異なっていれば、改ざんされていることがわかる

ハッシュについて忘れちゃった人は、第9講座をチェックしてね

あれ、これってメッセージの内容自体は暗号化していませんよね? デジタル署名は、メッセージの送信者を確認して改ざんを防ぐものだと理解しましたが、内容の秘密は守れないんですか?

デジタル署名は、メッセージの暗号化については触れていないの。単純に、送信者の真正性のことだけ考えて。ハッシュ値に相違があれば、それは改ざんされている。そこだけでOKよ

わかりました。改ざんされたら、ハッシュ値が変わってしまうわけだから、捨てるべきメッセージかどうかが判別できるってところまでの理解にしておきます

メッセージをハッシュ化して、それを秘密鍵でロックすることをデジタル署名という。この言葉をしっかり抑えてね。この技術があることで、共通鍵の出番が出てくるよ。話はまだ続きます

代表的なデジタル署名アルゴリズム

デジタル署名で使用されるアルゴリズムは、公開鍵暗号方式と同じです。

  • RSA
  • ECDSA (Elliptic Curve Digital Signature Algorithm)

第22講のまとめ

デジタル署名は、送信者の身元確認とメッセージの改ざん防止に役立つ重要な技術です。公開鍵暗号方式と組み合わせることで、高いセキュリティを実現します。

ここまで学習できたら、第23講では、デジタル署名と共通鍵暗号方式を利用して、デジタルエンベロープを使った鍵交換という深い話に入っていきましょう!

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ABOUT ME
榊 裕次郎
榊 裕次郎
Excel講師
1981年10月生まれのてんびん座、東京都出身。趣味は、旅行と料理とワイン。2024年は、佐賀県に行って「呼子のイカ」を思いっきり食べたいです。

引き続き、青森・秋田・岩手でのお仕事ご依頼、お待ちしております!
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