PowerPoint講座の準備をきっかけに、前回は
- PREP法
- SDS法
- BEAF法
- STAR法
- TED風PREP法
の5つを紹介しましたが、それ以外の話し方フレームワークもまとめておきます。
1. FAB法
- 読み方:FAB(エフ・エー・ビー)
- 略語:Feature・Advantage・Benefit
- カタカナ読み:フィーチャー・アドバンテージ・ベネフィット
- 意味:特徴 → 利点 → 利益
- 活用シーン:商品やサービスの紹介、営業トーク、講座の販促
Excel研修の紹介をしてみましょう。
- F(特徴)
- この研修では、たった1日で関数・ピボットテーブル・グラフ作成を網羅的に学習していきます。
- A(利点)
- 実務で使われる機能に絞っているため、受講後すぐに仕事に活かせます。
- B(利益)
- 実際に、受講後1週間のアンケートでは業務改善につながったという報告もいただいています。
2. PASONAの法則
- 読み方:パソナの法則
- 略語:Problem → Agitation → Solution → Narrow down → Action
- カタカナ読み:プロブレム→アジテーション→ソリューション→ナローダウン→アクション
- 意味:問題 → 焦り → 解決策 → 限定 → 行動喚起
- 活用シーン:ランディングページ、集客トーク、セミナーの告知文
マーケティングコンサルタントの神田昌典さんが1999年に提唱したフレームワークですね。例えば、ITスキル研修の提案に使えます。
- P(問題)
- リスキリングが叫ばれるなか、Excelすら満足に使えない社員が多い。
- A(焦り)
- そのまま放っておくと、業務効率が下がり、他社との差が広がっていきます。
- S(解決策)
- そんなときに、3時間でExcelの基礎が身につくこの研修がおすすめです。
- N(限定)
- 今回は先着10社限定で、講師派遣料を無料にしています。
- A(行動喚起)
3. ジャーニー型(ストーリーテリング)
※ これは特に英語の頭文字はありません。
- 構成:状況 → 試練 → 克服 → 成長
- 活用シーン:自己紹介、講演、TED風スピーチ
講師としての自分を語るときのシーンでサンプリングしてみましょう。
- 状況
- 私は元々、話すのが得意なタイプではありませんでした。
- 試練
- 初めての講座では、声が震えてしまい、受講生からの評価も散々でした。
- 克服
- それでも「教えるのが好きだ」という想いだけは強く、回数を重ねる中で自信をつけていきました。
- 成長
- 今では、企業研修を年間100本以上担当しています。
このように、感情や体験を通じて共感を生むスタイルです。
4. ホールパート法(Whole-Part-Whole)
- 構成:全体提示 → 詳細 → 再提示
- 活用シーン:研修や授業、講座資料の構成、トレーニングマニュアル
講座の冒頭説明を例にしてみます。
- 全体提示
- 本日は、データの集計・分析・可視化の3ステップで進めます
- 詳細
- まずは集計方法のテクニックとして、データの代表値を学んでいきます。そして一番オーソドックスな回帰分析を学習し、グラフ化して3カ月後の未来を予測してみましょう。
- 再提示
- このように、3ステップで進めていけば、データ活用の基礎が身につきます。
このように、話し方のフレームワークは多岐にわたり、目的に応じて使い分けることが大切です。フレームワークに頼ることは決して「型にはまった話」ではなく、聞き手に伝わりやすくするための親切な設計でもありますね。
いま、自分はどのフレームワークで話せば伝わるのか? 瞬時に判断できるようになるといいですよね。私自身も練習します。
ABOUT ME

1981年10月生まれのてんびん座、東京都出身。趣味は、旅行と料理とワイン。2025年、万博が大いに盛り上がるためにもがんばっていきます!
引き続き、青森・秋田・岩手でのお仕事ご依頼、お待ちしております!