IFERROR(イフエラー)関数
関数概要
IFERROR(イフエラー)関数は、数式のエラーを消してくれる関数です。
構文 | =IFERROR(値, エラーの場合の値) |
---|---|
使用例 |
=IFERROR(B2/B5,0) |
[char no=”1″ char=”さえちゃん1”]この数式は他の関数と異なって、エラーが出力された数式に対して上書き設定をします。つまり、空白セルにアクティブセルを置いてから数式を作成するフローではないため、手入力操作してしまったほうが早いです。[/char]
動画解説
関数説明
以下のサンプルデータは、前月比を求めた結果です。
しかし、「赤坂見附」・「新橋」・「日本橋」の3営業所は11月のデータがないため、分母を0で割ってしまっています。
そのため、「#DIV/0!(ディバイド・バイ・ゼロ)」というエラーが出力されてしまいました。
このまま報告書としてレポートを出力するには見栄えがよくありません。こういうときに、IFERROR関数を使ってエラーを除去します。
イコールの後ろにカーソルを置いてください。
半角英数の入力モードであることを確認して、手入力で「IFE」と3文字入力します。すると、数式オートコンプリートによってIFERROR関数が表示されました。
キーボードの[TAB]キーを押してください。=IFERROR( まで入力がされます。
カーソルを右側に移動します。
カンマ 0 括弧閉じるを入力して完成です。
Enterキーで確定。あとはオートフィルですべてのデータに反映させてください。
エラーはすべて「0」に置き換わりました。
前月比 0%という表示もおかしいといえばおかしいのですが、むやみに「”-“」を入れたり「””」として空白セルを出力するのもすっきりしません。
無反応の印として「0」でいいでしょう。
#DIV/0(ディバイド・バイ・ゼロ)
分母をゼロで割ると定義ができない! というのをちょっと知っておくといいかもですね。
3/0.1 = 30
3/0.01 = 300
3/0.001 = 3000
3/0 = プラス無限大
3/-0.1 = -30
3/-0.01 = -300
3/-0.001 = -3000
3/0 = マイナス無限大
となってしまうので、分母のゼロは定義ができないということになります。
さえちゃんのIFERROR関数ワンポイントアドバイス
[char no=”4″ char=”さえちゃん3”]空白セルの出力「””」に注意することと、なんでもかんでもエラーを消せばいいというわけでもありません。エラーも集計時は情報の一つなので、消してしまうと逆に不都合が生じる場合があります[/char]
空白セルはダブルクォーテーションを2つ重ねる「””」と出力されますが、見た目は空白セルになります。ただし、本当の空白セルではないんですね。
試しに、[ホーム]タブ→[条件を選択して選択]→[空白セル]にチェックを入れて、本当に空白セルになっているかどうか確かめてみましょう。
このとおり、エラーが出力されます。つまり、空白セルは存在しない、というエラーになります。
IFERROR関数の数式を削除して、完全な空白セルにすると、こういう結果になります。
そのためIFERROR関数で見えている空白セルは、数式に基づいて出力された空白セルであり、セル内には実際の数式が含まれているため、通常の空白セルではないのです。
どういうときに不都合を発生させるかというと、マクロ処理などの組み込み時にエラーを発生させる要因となりますので、もしマクロ処理を組み込んでいる場合は十分にご注意ください。
[char no=”4″ char=”さえちゃん3”]もうひとつ、IFNA(イフエヌエー・イフ・ノン・アプリカブル)関数という関数も同じ処理を行います。こちらは「#N/A(ノーアサイン)」のエラーを消すだけのものですが、一般的に知られているのはこちらの関数ですので、IFERROR関数をお使いください。
IFNA=ノン・アプリカブル→適切でなかったら[/char]