前日比を求めるSUMIFS関数のちょっとおもしろい使い方
こんにちは! Excel講師の榊裕次郎です。
業界限定的な使い方かもしれませんが、SUMIFS関数を使って、当日累計と前日累計の差分を出力してみましょう。
こんなRAWデータがあるとします。
2020/8/14 が集計日、8/4~8/13までの来場者数データです。まず「お弁当ブース」「デイリー食品ブース」「ホットスナックブース」の来場累計数を出してみたいと思います。
各累計はSUMIF関数を知っていればすぐにできるかと思いますが、ここでは複数形となるSUMIFS関数で求めます。当日累計=「来場累計」 前日累計=「昨日累計」と見出しに表現しております。先にキャプチャを取ってしまってすみません……。
※ キャプチャのため、8~25行目まで非表示。
※ 8/14に8/13までの集計を行っているので、TODAY関数の出力は「2020/8/14」としてください。
※ わかりやすい数式表示のため相対参照にしています。
続いて、前日累計を出力するためには、どのような数式になるでしょうか?
ポイントは以下のように ”<>” 以外 という不等号を使います。
“<>”&TODAY()-1
集計日が8/14なので、それに1を差し引いて、最新の日付(8/13)のデータ以外を足し算する、という条件を作ります。このような数式で、RAWデータの最新日付である「2020/8/13」のデータを含めずに、合計を算出することができるのです。
あとは「当日累計(来場累計)」と「前日累計(昨日累計)」を引き算すれば、前日比を求めることが可能です。
RAWデータによっては、日付しかセル上に見えていなくても時刻まで含まれているデータがある場合、TODAY関数では条件抽出することができなくなるため(時刻は含まれていないから)、その場合はRAWデータの日付列をMAX関数で取得し、最新の日付をどこか適当なセルに出力します。
データ上の最新の日付を除くことになるので、「1」は引かなくて大丈夫です。
TODAY()-1 が入力されていた箇所に、セル参照を入れてあげれば先ほどと同じ式となります。
RAWデータの日付データは、様々なタイプがありますので集計時にはご注意ください。以上、覚えておくとちょっとSUMIFS関数のスキルアップがするテクニックでした。