色と動画のデジタル表現
Color & Video色をデジタルで表す ― 光の三原色とRGB
画面に映る色は、すべて光の三原色(赤・緑・青の3色の光を組み合わせて、あらゆる色を作り出す考え方。RGBとも呼ぶ)で作られています。絵の具の色を混ぜると暗くなっていく「減法混色」とは逆に、光は混ぜるほど明るくなる加法混色という性質を持っていて、赤・緑・青の光をすべて最大にすると白に、すべてゼロにすると黒になります。画面を構成する無数の画素(ピクセル。色を表示できる最小の点)ひとつひとつが、この3色の光の強さを変えることで、あらゆる色を再現しているのです。
この赤・緑・青それぞれの強さを、コンピュータの中で表すために使われているのが16進数カラーコード(Hexカラーコード。より正確にはRGBの16進数表記。R・G・Bそれぞれの強さを16進数2桁ずつで表す方式)です。たとえば「#63FFA8」というコードは、赤・緑・青それぞれの強さを次のように表しています。
| 成分 | 16進数 | 10進数 |
|---|---|---|
| R(赤) | 63 | 99 |
| G(緑) | FF | 255 |
| B(青) | A8 | 168 |
16進数は00~FFの256段階で表され、これは10進数の0~255にそのまま対応します(256は2の8乗、つまり1バイトで表せる範囲です)。赤・緑・青それぞれが256段階の明るさを持てるので、理論上は256×256×256、およそ1677万通りの色を表現できる計算になります。数値さえ分かれば、Webサイトの色指定からペイントソフトのカラーパレットまで、どんな環境でも同じ色を正確に指定できるのが、このコードの強みです。
動画をデジタルで表す ― フレームレートという考え方
動画は、1枚の静止画(コマ)をぱらぱら漫画のように連続して見せることで、動いているように錯覚させる技術です。1秒間に何枚のコマで映像を作るかを表す数値をフレームレート(単位はfps=frames per second)と呼びます。
フレームレートは、一般的な動画では30fps、映画では24fpsが使われることが多く、30fpsは人間の肉眼にいちばん近い、なめらかさに感じられるフレームレートだといわれています。fpsを上げればそれだけ動きはなめらかになりますが、その分カメラ側の負担も増え、記録するデータ量も膨らんでいくというデメリットがあります。撮る対象や目的に応じて、ちょうどよいフレームレートを選ぶことが大切です。
ここからは、基礎の一歩先の話です。初心者の方は読み飛ばして構いません。でも、動画をよく撮る方ほど「そうだったのか」となる話です。
サイレント映画からトーキーへ
映画のフレームレートが24fpsに定着したのは、1920年代後半、音声付きの映画(トーキー)が登場したころだといわれています。フィルムに音声を記録する都合上、一定以上の速さでフィルムを送る必要があった一方、フィルム自体は高価なため、必要以上にコマ数を増やすのはコストの面で避けたい事情もありました。そこで「人間の目が滑らかな動きだと感じられる、ぎりぎりの枚数」として落ち着いたのが24fpsだった、という説が有力です。
「映画っぽさ」という感覚になった
本来は経済的な理由から選ばれた24fpsでしたが、長年にわたって映画のほとんどがこの枚数で作られてきた結果、いまでは24fps特有の、コマとコマの間にわずかな残像やぶれが残る映像そのものが「映画らしい質感」として観客に刷り込まれています。撮影技術が進歩し、フィルム代を気にする必要がなくなった現在でも、多くの映画が24fpsで撮られ続けているのは、コストの制約ではなく、この質感を選んでいるからです。
速い動きを追う映像は、もっと高いfpsが向いている
一方、スポーツ中継やゲーム実況のように、速い動きを目で追う必要がある映像では、60fpsなどより高いフレームレートが好まれます。動きの速いボールや選手の動作をなめらかに追えることが、映画的な質感よりも優先されるからです。同じ「動画」でも、目的によって最適なフレームレートは変わってきます。
教室のひとこま
最後に、このテーマを教えるとき、教室で毎回のように交わされるやりとりを。
講師
講師教室では、同じ映像を異なるフレームレートで撮影した比較動画を見せて、なめらかさの違いを体感してもらうことがあります。動画の実例リンクは、公開前に確認のうえ追加予定です。