パソコンの壁紙を変えてみよう
Wallpaper壁紙は、デスクトップの背景
デスクトップという言葉は、もともと「机の上」という意味でした。その机の上に敷く一枚のマット、あるいは部屋の壁に貼る壁紙。壁紙とは、パソコンの世界におけるそれです。デスクトップ画面いっぱいに表示されている、あの絵や写真のことです。
大事なのは、壁紙を変えても、パソコンの機能や動作は何ひとつ変わらないということです。ファイルの開き方も、アプリの動き方も、まったく同じ。壁紙は「居心地」のための設定であって、「便利さ」のための設定ではありません。それでも私は、この設定をあえて基礎講座の一コマに入れています。引っ越したばかりの、まだ何も貼っていない部屋を想像してみてください。荷物は片づいていても、どこか他人の部屋のような、よそよそしさが残ります。そこに自分の写真を一枚飾った瞬間、その部屋は初めて「自分の部屋」になります。パソコンの壁紙も、同じ役割を果たします。
変えてみる
壁紙を変える入口は、デスクトップそのものにあります。手順は次のとおりです。
- デスクトップの、アイコンも文字も何もない場所を見つけて、そこを右クリックします。
- 出てきたメニューの中から「個人用設定」をクリックします。
- 開いた設定画面の中から「背景」を選ぶと、壁紙を選ぶ画面が出てきます。
この画面では、いくつかの選び方が用意されています。いちばん手軽なのは、Windowsがあらかじめ用意している風景写真から選ぶ方法です。写真そのものが苦手な方には、青や緑の単色にする選択肢もあります。さらに、複数の画像を登録しておいて、一定の時間ごとに次々と表示を切り替えるスライドショーという機能もあります。壁紙は一枚に決める必要はなく、日替わりで気分を変えることもできるのです。
自分の写真にする
ここまでの方法でも壁紙は変えられますが、いちばん嬉しいのはここからです。自分で撮った写真を壁紙にする方法です。
先ほどの「背景」の画面には、パソコンの中の写真を選んで参照するボタンがあります。多くの方の写真は、エクスプローラーで開ける「ピクチャ」というフォルダに入っています。そこから好きな一枚を選べば、それだけで壁紙になります。もうひとつ、近道もあります。写真が入ったフォルダを開いて、その写真を直接右クリックし、「デスクトップの背景として設定」を選ぶだけです。個人用設定の画面を経由する必要すらありません。
家族の写真、飼っているペットの写真、旅行先で撮った景色。そうした一枚を壁紙にした瞬間、目の前のパソコンは、貸し出された機械から、自分のパソコンに変わります。
ここからは、基礎の一歩先の話です。初心者の方は読み飛ばして構いません。でも、壁紙選びで一度は困ったことがある方には、きっと役立つ話です。
画面の絵の正体
パソコンの画面に映っているものは、絵に見えても、実はピクセルという色のついた小さな点が、びっしりと並んでいるだけです。「フルHD」と呼ばれる一般的な画面なら、横に1920個、縦に1080個。かけ算すると、約200万個もの点が敷き詰められています。この点ひとつひとつに色をつけて、遠くから見ると、なめらかな一枚の絵に見える。それが画面の仕組みです。
ぼやける写真、ぼやけない写真
小さなサイズで撮った写真、たとえば点の数が少ない写真を無理やり壁紙として画面いっぱいに引き伸ばすと、絵がぼやけて見えることがあります。理由は単純で、少ない点を、本来より広い面積に無理やり広げているからです。狭い面積分の絵の具しかないのに、それを大きなキャンバスいっぱいに薄く伸ばして塗っているようなものです。
逆に、画面よりも点の数が多い、大きな写真を壁紙にする場合は心配いりません。パソコンが自動で縮めて表示してくれるだけなので、画質が落ちることはないのです。
ぼやけない壁紙選びのコツ
まとめると、コツはひとつです。画面の点の数より大きい写真を選ぶこと。スマートフォンで撮った写真であれば、たいていの機種は画面よりもずっと点の数が多いので、そのまま壁紙にしても問題なくきれいに表示されます。反対に、インターネットから拾ってきた小さな画像を壁紙にすると、ぼやけて見えることが多いのは、この理由からです。
教室のひとこま
壁紙を変えるレッスンは、実は教室でいちばん歓声が上がる回です。最後に、そのときのやりとりを。
講師
講師壁紙を家族の写真に変えた瞬間、教室のあちこちから「あら」「わあ」という声が上がります。それまで黙々と操作していた方が、隣の席の方に画面を見せ合い始める。基礎講座のどのレッスンよりも、この回だけは空気がやわらかくなります。
戸惑うのは、いつも「どこに写真があるか分からない」という点です。スマートフォンから送った写真がパソコンのどこに入ったのか、迷子になる方がとても多い。だから私は、この回を必ずエクスプローラーの回とセットで教えるようにしていました。「探す力」と「飾る楽しさ」は、いつも一緒に身につくものだからです。