エクスプローラーの使い方
File Explorerエクスプローラーとは ― パソコンの中を見て回る窓
パソコンの中には、書類(ファイル)と、それをまとめる紙ばさみ(フォルダ)が、住所のように入れ子になって並んでいます。この仕組みは「ファイルとフォルダとは」で確認したとおりです。では、その住所をたどって中身を見て回るには、何を使えばいいのでしょうか。そこで登場するのがエクスプローラーです。
たとえるなら、パソコンという大きな倉庫を見渡す、管理人室の窓です。倉庫の中身がどれだけ増えても、その窓の前に立てば、どの棚に何が置かれているかを一目で確認できます。エクスプローラーは、まさにその窓の役目を果たすアプリです。
名前の由来を知ると、この道具の性格がよく分かります。explorer は英語で「探検する人」という意味です。地図を片手に見知らぬ土地を歩き回るように、フォルダの住所をひとつずつたどってパソコンの中を歩き回る。だからエクスプローラーという名前がついています。
開き方 ― アイコンか、それとも指2本か
エクスプローラーの開き方はふたつあります。ひとつは、画面下のタスクバーに並んでいる、黄色いフォルダの形をしたアイコンをクリックする方法です。見た目のとおり、フォルダそのものの姿をした窓口だと覚えておけば迷いません。
もうひとつは、キーボードを使う方法です。Windowsキーを押しながら、Eキーを押します。Eは、explorerの頭文字です。意味が分かれば、丸暗記ではなく理屈で覚えられます。
実はこのキーの組み合わせ、「2つのキーを同時に押す」という操作そのものの、はじめての練習台としても優秀です。1本の指で1つのキーを押すのには慣れていても、2本の指で2つのキーを同時に押すのは、最初は誰でも少し戸惑います。ここで一度コツをつかんでおくと、この先ほかのショートカットキーにも抵抗なく進めます。
画面の見方 ― 左に案内板、右に中身
エクスプローラーを開くと、画面が左右に分かれています。左側は、いわば建物の案内板です。ホーム、デスクトップ、ドキュメント、ピクチャ、ダウンロードといった、あらかじめ用意されている部屋の一覧が並んでいます。どれも最初から名前がついた「よく行く場所」なので、迷ったらまずここに戻れば安心です。
それぞれの部屋には役割があります。文書を保存するならドキュメント、写真を保存するならピクチャ、そしてインターネットから受け取ったものは、自動的にダウンロードという部屋に落ちてきます。部屋の名前と中身の対応を知っておくだけで、「あのファイル、どこに行った」という迷子がぐっと減ります。
右側は、いま案内板で選んでいる場所の中身です。左で部屋を選び、右でその部屋の中を確認する。この左右の関係さえつかめば、エクスプローラーはもう怖くありません。
見た目を切り替える ― 大きく見るか、詳しく見るか
エクスプローラーの上部にある「表示」メニューから、中身の見た目を切り替えられます。写真のようにサムネイル(縮小した見た目)で確認したいときは大アイコン、ファイルの更新日時やサイズを比べながら探したいときは詳細。目的に応じて着替えさせる、そんな感覚です。
さらに、名前の順や更新日時の順に並べ替えることもできます。「最近保存したはずなのに見つからない」というときは、詳細表示にして更新日時で並べ替えると、たいてい一番上か一番下にすぐ見つかります。
ここからは、基礎の一歩先の話です。初心者の方は読み飛ばして構いません。でも、パソコン歴の長い方ほど「そうだったのか」となる話です。
「窓」だけの存在ではない
実は、エクスプローラーは、ここまで説明してきた「窓」だけの存在ではありません。デスクトップの画面も、タスクバーも、正体はすべてexplorer.exeという同じひとつのプログラムが描いています。フォルダを開いたときに出てくるあの窓は、explorer.exe が見せてくれる姿のひとつにすぎないのです。
つまり、あなたはパソコンの電源を入れた瞬間から、ずっとエクスプローラーの中にいます。デスクトップにアイコンを並べているのも、タスクバーに時計を出しているのも、すべて同じプログラムの仕事です。
だから、explorer.exe が不調になると全部止まる
この正体を知ると、あるトラブルの理由が分かるようになります。タスクバーが反応しなくなったり、デスクトップのアイコンが表示されなくなったりする現象です。あれは、デスクトップとタスクバーを描いている explorer.exe 自身が調子を崩しているために起きています。窓が1枚壊れたのではなく、建物そのものを描いている担当者が倒れてしまった、というイメージです。
この状態から立て直す操作は、「タスクマネージャーの使い方」で扱います。合わせて読んでおくと、いざというとき落ち着いて対処できます。
教室のひとこま
最後に、このテーマを教えるとき、教室で毎回のように交わされるやりとりを。
講師
講師Windowsキー+Eの練習は、実はこの講座の中で密かに重要な意味を持っています。2本の指を別々のキーに置いて同時に押す、という動作そのものに慣れていない方が、想像以上に多いのです。片方のキーを先に離してしまったり、力の加減が分からず両手で押しにいったり。ここで一度うまくいく体験を作っておくと、この先の学習がぐっと楽になります。
「見た目を切り替える」の話をすると、決まって「今まで気にしたことがなかった」という反応が返ってきます。表示の切り替えは地味な機能ですが、写真を探すときと書類を探すときとで頭の使い方が違う、ということに気づいてもらえると、道具として一段使いこなせるようになります。