SOS! タスクマネージャーの開き方
Task Manager画面が固まった! そのとき
マウスは動くのに、クリックしても何も起こらない。ウィンドウがうっすら白くかすんで、タイトルの横に「応答なし」の文字が出る。誰もが一度は経験する、あの状況です。まず結論からお伝えします。そのときは、まず30秒待ってください。
パソコンは、固まっているように見えても、実は裏側で一生懸命考え込んでいることがよくあります。お店のレジで、店員さんが「少々お待ちください」と奥へ確認しに行っている状態を思い浮かべてください。何もしていないのではなく、応答のために動いている最中なのです。あわてて何度もクリックしたり、電源ボタンに手を伸ばしたりする前に、まずは深呼吸をして待つ。これが一番安あがりで、一番効果のある対処法です。
問題は、30秒待っても画面が戻らないときです。そのときにはじめて、次の一手が必要になります。その駆け込み先が、今日紹介するタスクマネージャーです。
タスクマネージャーの開き方
タスクマネージャーは、パソコンの中で今どんなアプリが動いているかを一覧できる画面です。開き方はいくつかありますが、覚えておいてほしいのは次のひとつだけで十分です。キーボードのCtrlとShiftとEscの3つを同時に押します。
3つも同時に押すのは覚えにくい、という方には、もうひとつの道もあります。CtrlとAltとDeleteを同時に押すと、青い画面が現れ、その中に「タスクマネージャー」という選択肢が出てくるので、それをクリックする方法です。どちらでもたどり着く先は同じです。
この2つの呼び出し方には、共通した特別な意味があります。ふつうのアプリの操作は、画面が固まっているとまったく受け付けてくれませんが、この呼び出し方だけは画面が固まっていても効くことが多いのです。ビルが停電したときでも非常口の明かりだけは別回路で灯り続けるように、ここだけはパソコンの中で特別扱いの通用口になっています。だからこそ、SOSのときに頼れるのです。
固まったアプリだけを閉じる
タスクマネージャーが開いたら、動いているアプリの一覧が並びます。その中から、名前の横に「応答なし」と表示されているものを探して、次の手順で終わらせます。
- 一覧の中から、「応答なし」と表示されているアプリをクリックして選びます。
- 右下(または画面上部)にある「タスクの終了」ボタンをクリックします。
- そのアプリのウィンドウだけが閉じます。ほかのアプリやパソコン本体には影響しません。
ただし、ここで必ず知っておいてほしいことがあります。保存していない内容は消えてしまいます。タスクを終了する操作は、そのアプリを問答無用で締め出す操作なので、書きかけの文章も、保存前のデータも、まとめて失われます。だからこそ、ふだんからのこまめなCtrl+S(メモ帳ではじめての文書保存で紹介した、あの上書き保存です)が、いざというときの保険になります。
最終手段までの正しい順番
ここまでの話を、いざというときに迷わないよう、順番として整理しておきましょう。家庭に置いてある救急箱と同じで、軽い擦り傷にいきなり大きな処置をしないように、パソコンの不調にも段階があります。
- 30秒待つ。パソコンが自分で応答を返してくることも多い、いちばん軽い対処です。
- タスクマネージャーで、固まったアプリだけを終了する。ほかのアプリや作業はそのまま残せます。
- それでも戻らなければ、再起動する。アプリ1つの問題ではなく、パソコン全体の調子が悪いときの対処です。
- 画面ごと完全に固まって、キーボードもマウスも何も効かないときだけ、電源ボタンの4秒長押しです。これは以前学んだとおり、あくまで緊急用の最終手段。ふだん使うものではありません。
救急箱を開けたときに、いきなり大きな絆創膏や消毒液を総動員する人はいません。まずは軽い手当てから試して、それでも効かないときに次の道具に手を伸ばす。パソコンのトラブル対応も、同じ順番で考えれば怖くありません。
ここからは、基礎の一歩先の話です。初心者の方は読み飛ばして構いません。でも、パソコン歴の長い方ほど「そうだったのか」となる話です。
知らない名前がずらりと並ぶ理由
タスクマネージャーを開いて驚くのが、自分で開いた覚えのないものが何十個も並んでいることです。これらの多くは、あなたが直接開いたアプリではなく、Windows自身が裏側で働かせているプロセス(パソコンの中で動いている処理のひとまとまり)です。画面には出てこない場所で、時計を刻んだり、通信を見張ったり、ファイルを整理したりと、それぞれの仕事をこなしています。会社でいえば、フロアに出てこない裏方の係員が何十人もいるようなものです。
CPU・メモリの列は「いま誰が忙しいか」の目安
タスクマネージャーの一覧には、CPU(頭脳の使用率)とメモリ(作業机の広さの使用量)の列があります。この数字が高い項目ほど、いま忙しく働いている係員です。パソコンの動きが重いと感じたとき、この列を並べ替えて眺めると「いま誰が忙しいのか」が見えてきて、原因を探る入口になります。
知らない名前を片っ端から終了させない
ここで注意です。名簿に並ぶ名前の多くはWindows自身の係員であり、むやみに終了させてはいけません。見慣れない名前だからといって片っ端からタスクを終了していくと、Windows自身の動作がおかしくなることがあります。タスクマネージャーで終了してよいのは、あくまで「応答なし」と表示されている、自分で開いたアプリだけ。それ以外の名簿には、むやみに手を出さない。これが鉄則です。
教室のひとこま
最後に、このテーマを教えるとき、教室で毎回のように交わされるやりとりを。
講師
講師画面が固まった瞬間、受講者の方がまずやるのは決まって「電源ボタンを長押しする」ことです。焦る気持ちはよくわかるのですが、そこで慌てて4秒長押ししてしまうと、保存していなかった作業がすべて消えてしまいます。「まず30秒、心の中で数えてみてください」と声をかけると、教室全体が数えはじめて、案外そのうちに画面が戻ることが多いのです。
Ctrl・Shift・Escの3つ同時押しは、最初は指がもつれる方が多いです。そんなときは「Ctrl・Alt・Deleteからでも大丈夫ですよ」とお伝えすると、皆さんほっとした顔をされます。どちらか一方を覚えておけば十分、というのが14年教えてきた実感です。