無線Wi-Fiのつなぎ方
Wi-FiWi-Fiとは ― 家の中に飛んでいる、見えない電波の糸
パソコンやスマートフォンがインターネットにつながっているとき、目には見えませんが、部屋の中には電波が飛び交っています。この電波を使って機器同士をつなぐ仕組みをWi-Fi(ワイファイ)と呼びます。ケーブルを1本も挿していないのに動画が見られるのは、この見えない糸のおかげです。
電波を発信している機械のことをルーターと呼びます。家庭に1台置いてある、アンテナの付いた小さな箱を思い浮かべてください。あれがルーターです。関係をラジオにたとえると分かりやすくなります。ルーターはラジオの放送局、パソコンは受信機です。放送局はいつも電波を出していますが、受信機の側で「どの局を聴くか」をダイヤルで選ばなければ、番組は流れてきません。これから行う作業は、まさにそのダイヤル合わせです。自分の家の放送局を選んで、受信機を合わせる。それだけのことです。
自分の家の電波を見つける
まず、パソコンの画面右下、タスクバーの中にある小さなアイコンを探します。地球儀のような形をしていれば「まだどこにもつながっていない」状態、扇形の電波マークになっていれば「すでにどこかにつながっている」状態です。このアイコンをクリックすると、いま部屋に届いている電波の一覧がずらりと表示されます。
一覧に並んでいる名前は、それぞれの放送局の名前です。これをSSIDと呼びます。バッファロー製のルーターであれば、「Buffalo-G-XXXX」「Buffalo-A-XXXX」のような名前で表示されることが多く、XXXXの部分はルーターごとに異なる英数字です。自分の家のSSIDは、ルーター本体の底面や側面に貼られたシールに書かれています。一覧にはご近所の電波も一緒に並んで見えますが、つなぐのはあくまで自分の家のものだけです。よそのお宅の放送局を選んでも、番組(インターネット)は流れてきません。
つないでみる
自分の家のSSIDを見つけたら、いよいよダイヤルを合わせます。手順は次のとおりです。
- 電波の一覧から、自分の家のSSIDをクリックします。
- 「自動的に接続」にチェックが入っていることを確認して、「接続」をクリックします。
- ルーターのシールに書かれた暗号化キー(放送局の合言葉のようなものです)を入力します。シールでは「暗号化キー」「KEY」「PASS」などの表記で書かれています。
- 1文字ずつ、シールの文字と見比べながら入力します。
入力が終わって「次へ」をクリックすれば、つながります。一度この作業をしておけば、次に同じ部屋でパソコンを開いたときは、覚えたSSIDに自動でつながるようになるので、毎回入力し直す必要はありません。暗号化キーは大文字と小文字を区別するので、シールの表記どおりに、そっくりそのまま入力することが肝心です。
つながらないときは、ここを見る
手順どおりに進めたつもりでも、つながらないことがあります。あわてずに、次の順番で見直してみてください。
まず、機内モードがオンになっていないかを確かめます。機内モードは、飛行機の中でひとまとめに電波を止めるための機能で、これがオンのままだとSSIDの一覧すら出てきません。次に、隣の家の似た名前のSSIDを間違えて選んでいないかを確認します。バッファロー同士の家が近所にあると、名前がよく似ていることもあります。三つ目は、暗号化キーの打ち間違いです。数字の0とアルファベットのO、数字の1とアルファベットの小文字lは、画面上でもシールの上でもよく似ており、見間違いの定番です。落ち着いて1文字ずつ確認してください。
ここまで確認してもつながらないときは、ルーター本体を再起動してみましょう。電源プラグを抜いて10秒ほど待ち、もう一度挿し直します。ルーターも、中身は小さなコンピュータです。パソコンの電源の入れ方と切り方のページでお伝えした「困ったら再起動」は、実はルーターにもそのまま当てはまります。
ここからは、基礎の一歩先の話です。初心者の方は読み飛ばして構いません。
「Buffalo-G-」と「Buffalo-A-」の違い
電波の一覧を見ていると、同じルーターから名前の末尾だけ違うSSIDが2つ並んでいることに気づくかもしれません。これは、同じルーターが2種類の周波数帯の電波を同時に出しているためです。「G」は2.4GHz帯と呼ばれる電波で、遠くまで届きやすく壁にも強い一方、電子レンジと同じ周波数帯を使っているため、夕食の支度どきに電子レンジを使うと通信が乱れることがあります。「A」は5GHz帯と呼ばれる電波で、速度が出て混雑にも強いのですが、壁を通り抜けるのが苦手です。どちらにつないでも、その先にあるインターネットは同じものです。部屋の場所や電子レンジの有無に応じて、つなぎ先を選び分けるとよいでしょう。
ボタンひとつでつながる「AOSS」
バッファロー製のルーターには、本体にAOSSという名前のボタンが付いていることがあります。これを押すと、SSIDや暗号化キーを手で入力しなくても、機器同士が自動で情報をやり取りしてつながる仕組みです。他のメーカーではWPSという名前で同じ役割のボタンが用意されています。手入力が難しいと感じる方向けの近道として、覚えておくとよい機能です。
教室のひとこま
最後に、このテーマを教えるとき、教室で毎回のように交わされるやりとりを。
講師
講師Wi-Fiの回では、キー入力でつまずく方がとても多いです。特にご年配の方は、シールの小さな文字を読み違えることが多く、私はいつも「0とOは、丸に棒があるかないか」「1とlは、上に旗があるかないか」と、字の形の違いを声に出して伝えるようにしています。
もうひとつ多いのが、つながらずに何度も入力をやり直しているうちに、ルーター側が一時的に接続を受け付けなくなるケースです。そんなときは、いったん深呼吸してもらってから「困ったときはルーターの電源を抜き差し」を試すよう案内しています。パソコンと同じで、機械は焦らず一呼吸置くのがいちばんの近道だと感じます。